桜の季節

シーン1:誰かの家、鳴り響く電話
「はい、上戸です」
「もしもし、彩?蒲生だけど」
「あ、蒲生くん!こんな時間にどうしたの…?」
「ほら、あれだよ、彩、今日も撮影でさ、卒業式出れなかっただろ」
「うん」
「だからさ、彩の分の卒業証書、俺が預かっておいたんだ」
「ほんと?!ありがとー!」
「それでなんだけど」
「うん」
「俺明日忙しいからさ、今日中に渡しておきたいんだけど」
「うん、わかった大丈夫だよ。蒲生くんちまで取りにいけばいい?」
「いや、俺今学校の桜の木の下にいるんだ」
「えー、なんでそんな所いんのさ」
「なんででもいいだろ!とりあえずここまで来てくれないかな?」
「うん…、まあいいけど…」


シーン2:夜の学校、桜の木の下
「おまたせ」
「おう」
「ほんと預かってくれてありがとうね」
「うん、じゃあこれ」
卒業証書の入った筒を渡す蒲生
「うん、ありがと…。ん?」
「…」
「なんだろ?筒の中になんか入ってるよ?」
「うん、見てみて」
「あ、ボタンだ!」
「俺の第2ボタンだよ、彩の為にとっておいたんだ」
「ほんとに?!うれしい!」
「好きだよ…彩」
「あたしも…、好きだよ…、大好き!」
「そうだ、こんな話知ってる?」
「なに?」
「この桜の木の下で両思いになったカップルは一生別れないんだって」
「ほんとー!じゃあ私たち一生離れらんないね!」
「そうだな、これからはずっと一緒だ!」
「うん!」


本当にごめんなさい。もう2度としません。